新しい服

4年かかりました。書けるようになるまで。

いくつかのブログを同時進行で運用しています。
そのうちの1つを、今日再開させました。
前回の投稿日は2016年4月5日。4年ぶりです。

4年間、どうしても書けなかった。
理由は、14年間、勤務したパソコンスクールの退職です。

フリーランスの講師なので退職も何もなく、
他のパソコンスクールでの勤務には何ら影響はないのですが、
そのパソコンスクールは私にとって特別な場所だったのです。
カリキュラムやテキストを一から作っていたこと、
尊敬できる同僚、同じ方向を向いているという思いなど、
強い愛着や深い思い入れがあったのです。

しかし。

実は、もう数年前から、着ている服が古くなったような感覚、
合わない服を無理に着ているような感覚がありました。
(いえ、私の古い感覚が、新しさについていけなくなっていた、
ということなのかもしれません。)

いっそ脱いでしまいたい。新しい服に着替えたい。
衝動的に、そう感じることもありました。

でも、迷いながらも、私はその服を着続けました。
ライナスの毛布と同じです。
自分に肌に心地良く馴染んで、手放せなかったのです。

ある日。きっかけを得て、退職を決めました。

しかし、脱いでしまいたいとさえ思ったその服は、
いざ脱ごうとすると肌にぴったりと吸着していて、
剥がす時に血が流れるような痛みを覚えました。

本当につらかった。後悔しました。
私はそのパソコンスクールが本当に好きだったのです。

でも、剥がし続けました。
剥がし続け、新しい服を身に付けました。
新しい仕事。新しい環境。新しく出会う人々。

やがて血は止まり、今は、新しい服の着心地を楽しんでいます。

心が傷ついた時、癒える時間は人それぞれ違うと思いますが、
私の場合は、4年でした。

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