ラムネのビー玉

ラムネのビー玉を見ていて、ふとあることを思い出しました。

ケーキ屋さんに行った時です。
買い求めようとして、お財布を忘れたことに気づきました。
その途端。その瞬間。
ショーケースの、たかが数百円のケーキが、
マリー・アントワネットが身につけたという、
比べるものもないほど美しい宝飾品に見えてしまいました。
この時の私はきっと、ショーケースのケーキを
強い憧れの眼差しで見つめていたことでしょう。

価値は、希少かどうかで決まる。
入手困難なものほど価値が出る。
これって本当なんだな、と思いました。

さて、ラムネのビー玉です。
分かっています。たかがビー玉です。
家にたくさんあります。綺麗なビー玉もたくさん。

でも、どうしても瓶から出したい。
どうにかして出せないものか。
ああ、このガラスの中にいる透明な玉よ。光る玉よ。
なぜ、そなたはそのように美しいのか。
せめて一度、一度で良いから触れさせておくれ。

みたいな。そのくらいまで気持ちが盛り上がったりもして。
でも、ビー玉なんだよなあ、と思いつつも。

で、調べてみましたが、やはり割らない限りは取れないらしい。
割る。これは、さすがに出来ないなあ。

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